鱧の話し

 今年の梅雨は、男性型だそうですが、例年よりも少し早くやってきたようです。
鱧も出てきましたが、まだはしりでこれからどんどん油がのっておいしくなります。 
 一番高級なのは、韓国産で、次は国産、お安いのは中国です。
韓国産といっても、海は続いているわけですから、獲れる場所がちょっとずれると、国産になるわけで、尖閣問題になるわけです。
 昔は、京都に入ってくる鱧は、瀬戸内海淡路の鱧で、京都まで届くのに,生が強く、今の様に流通がよくない昔、京都に夏食べられる魚は、鱧と言うことになったというわけです。
今でももちろん淡路の鱧漁もあって、少しは獲れるようですが、需要を満たす程とれないみたいです。
それで、九州や、四国からやってきます。
京都市内は、海から遠く、魚はなかなか頂けません。そこで生きの長い鱧、鯖街道を走って届けたサバ、一塩したぐじ、なんとか、天皇がいらした都が、工夫した文化が、今の京料理を生み出したというわけで、決して、特別なものでも、そうちやほやされるものでもないと私は思います。
いかに、この京で、なかなか食べれないお魚をおいしく食べれるか、昔の人の知恵が生んだ京料理、、、本当の京料理は、世界遺産登録とか、ミシュランとか、そんなものではなく、京都人が普通に食して、昔のように普通に守っていけばいいと私は思います。そうすればおのずからきっと世界は、本物なら認めてくれるはずです。