世界無形文化遺産

 このたび、和食が、世界無形文化遺産に、登録されました。
日本の和食が、文化を作り、守られて、これからもしっかりと、伝えていかなくてはいけません。
勘違いして、このことで、京料理だけが、無形文化遺産だと思ってはいけないのです。あくまでも、日常の和食が、日本の文化を育て、その中で、京都は、工夫をこらしながら、京料理、他の地域でも、それぞれ、美味しい和食が、伝わって、日本料理が、現在まで、伝わったと、私は思います。
私は、世界遺産認定や、ミシュランの★や、格ずけはあまり好きではありません。なぜなら、人がそれぞれ楽しいとか、おいしいとかは、人によって違うからです。
 たった一人の人が、とてもおいしいと、その時を過ごせたら、それが料理をふるまった人にとっても、嬉しいことだと思います。
 このたびの文化遺産登録によって、奢ることなく、世間のひとが、朝ごはんを、味噌汁に、お漬物に、昔のお母さんのとんとんと聞こえた包丁の音を、もう一度思い出して、ちょっとでもいいから、日本人の心を取り戻してほしいです。このことを利用してお金儲けなど、走らぬように、もう一度有頂天にならず、料理人も精進してほしいものです。